小さなお子さんがよく罹る病気やケガについて紹介しています。  
             
   
   
             
  「やけど」と聞くと、「熱い物に触るとできる」と思いますよね。ところが、ちょっとあったか~いくらい、こんなの「やけど」しそうも無いと思うものでも、長時間触っていると火傷をしてしまうことがあります。たとえば、赤ちゃんや小さい子どもが電気カーペットの上で寝ていたら、背中やおなかが赤くなってしまった。これが「低温やけど」です。低温やけどは、皮膚の表面はたいしたこと無い様に見えても、内部が壊死し手術が必要になるなど、重症になることが多いようです。  
  低温やけどの危険があるもの
 いろいろな暖房器具
使い捨てカイロが一番多く、湯たんぽ、電気あんか、こたつ、電気カーペット、電気毛布、ファンヒーターなど。
 長時間暖房器具の近くでうたたねや、暖房器具を使用して寝た時
・湯たんぽや、電気毛布などを寝ている時に使い「やけど」した。
・こたつの中やファンヒーターのそばでついうたた寝をして「やけど」した。
・電気カーペットの上に座布団を敷き、2か月の女児を2時間くらい寝かせてふと見たところ右足に水ぶくれができていた。
  低温やけどを防ごう
普段から、暖房器具を低温で使う。
体の同じ場所を、長時間、暖房器具に触れないように子どもが寝るときには、直接でなく暖房器具との間に何かはさむ。
暖まったら、電気を切る。暖まったら、暖房器具をちょっと身体から離す。
  「低温やけど」をしたら
皮膚の表面はちょっとしたやけどに見えても、手術をするほど重症なことがあります。滅菌ガーゼで覆い、早めにお医者さんに見てもらいましょう。病院へ行くべきか判断できなかったら、お医者さんに見てもらいましょう。
どんな「やけど」でも、
水ぶくれはつぶさない。
アロエ、油、味噌などは、絶対に塗らない。
は守ってね。
  身の回りには、ポットやお鍋の熱いお湯がかかったり、味噌汁をこぼしたり、炊飯器や加湿器の蒸気吹き出し口に手をあてたり、アイロン、お風呂に落ちたりなど、子ども達がやけどをする危険がいっぱい。処置を間違えると症状を悪化させたり、ひきつれなどの傷痕が残ることがあるので、重症の場合や判断しにくい場合は、すぐお医者さんに見てもらうと安心です。  
  やけど(熱傷)をした時の応急処置
1. すぐに流水で冷やす。
2. 重傷度を判断。
3. 冷やした後の処置・何も塗らない。
4. 重傷の場合はすぐに病院へ。
 1.すぐに流水でひやす
流水で、やけどした部分に痛みと熱を感じなくなるまで十分冷やしましょう。最低でも5分以上は冷やしましょう。水泡ができている時は、流水の水圧でつぶれないように注意しましょう。流水で冷やす事は、やけどがそれ以上進むのを止めたり、痛みを和らげたり、細菌の感染を防ぎます。
  ・服の上からお湯をかぶった場合
  服を着たまま、上から流水をかけ冷やしましょう。服に皮膚がくっついていることがあるので、無理に脱がせると皮膚までズルットめくれてしまうことがあります。皮膚がついている場合は、はがさず、そのまま病院へ行きましょう。
 2.やけどの重傷度の判断
冷やしている部分以外にも、やけどをしている かもしれません。体中良く見てみましょう。
  ・やけどの重傷度の判断
  やけどをした部分の広さと、深さをみましょう。
  ・やけどの深さ
  皮膚のどの深さまで損傷したかにより1度から3度に分けられています。
 
  損傷した皮膚の深さ 症  状
1度 表皮まで 皮膚が赤くなってヒリヒリ痛みます。
2度 真皮まで 水泡ができ、強く痛みます。
3度 皮下組織まで 皮膚が乾いて白っぽくなります。
組織が死んで、むしろ痛くないこともあり、軽いやけどと誤解することがあります。ひきつれなどが残ることもあります。
 
  ・やけどの広さ
  やけどした人の手のひらの大きさを、1%と考えます。やけどした部分が、いくつ手を置いた大きさかで、おおよその%をつかみます。大人は2度以上のやけどが体表面積の20%以上、子どもや老人は10% あると、命が危ないと言われています。
 3.冷やした後の処置・何も塗らない
水で冷やした後の処置
  十分に冷やした後は、殺菌感染を防ぐため滅菌ガーゼや清潔な布(シーツ等)で、やけどの部分をおおいましょう。脱脂綿は、くっつくので止めましょう。強く巻きすぎると水泡がつぶれてしまうので、そっと。
何も塗らない
  アロエ、油、軟膏、味噌などは、絶対に塗らない。細菌感染の危険がありますし、症状を悪くすることがあります。また、病院で拭き取る必要があるため治療の妨げになります。
水ぶくれはつぶさない
  水疱を、つぶすと、そこから ばい菌が入り感染しやすくなります。
 4.重傷の場合は すぐに病院へ
やけどの深さは、見た目では判断できないこともあるので、小さなやけどでもお医者さん(皮膚科、外科、小児科)に見てもらうと安心ですね。小児科でやけどを診ない先生もいる様ですので、かかりつけの先生に聞いてみるといいですね。症状がひどい場合は、ショック状態になることがあるので、総合病院などが良いそうです。
  こんな時は、救急車を呼びましょう
 ショック状態のとき
やけどがひどいと、ショック状態になることがあります。毛布などで保温し救急車を呼びましょう。
  ・顔面が蒼白、唇が青いとき。手足も青白く冷たいとき。
  ・ぐったりして元気がない。呼んでも反応が悪い。
  ・呼吸が苦しそうにしている。
 全身にやけどを負ったとき
  こんな時は、すぐに病院へ行きましょう
 やけどの範囲が広い
皮膚の赤くなっている範囲が、子どもの体にとって大きい。500円玉以上の大きなやけど。
 小さくても、皮膚がむけたり、焼けただれたやけど
小さくても2度、3度のやけど。
  ・2度 : 水泡ができていたり、水泡が破れている。
  ・3度 : やけどの部分が白色に変わっている。
 火傷を負った部位
鼻や口などの粘膜のやけど。
顔にやけどを負った。
  気管の空気が通る部分に水疱ができていることも。
手足の関節にやけどを負った。
  指がくっついてしまうことも。
外陰部にやけどを負った。
  おしっこが出なくなることも。
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